重要なお知らせ
更新日:2018年3月26日
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県では、再生可能エネルギーの導入を進めるため、現在工事中の総合スポーツゾーン新武道館に対し、地中熱利用設備を導入することを予定しています。
以下の外観図からもわかるように、新武道館は大きな建物であるため、空調等のガス代・電気代などのランニングコストも大きくなりがちです。
この点を改善するため、地中熱を活用した空調設備を新武道館に導入し、再生可能エネルギーの活用による化石燃料の削減やランニングコストの低減を目指します。
以下の平面図のように、新武道館では、駐車場の地下から地中熱をくみ上げ、メイン武道場、サブ武道場などに供給し、空調設備に活用される計画となっています。
※総合スポーツゾーン全体の整備計画についてはこちらを参照
深さ10メートル~数100メートルほどの地中は、年中を通して一定の温度(15℃~17℃程度)に保たれています。
この熱を「地中熱」といいます。
「地中熱利用設備」とは、この地中熱を利用し、冷暖房や給湯などに役立てるためのシステムのことです。
新武道館の空調システムでは、不凍液(寒冷期でも凍らない液体)を配管越しに地中にくぐらせることで地中熱を受け取り、地上に汲み上げ、館内の空調に利用する計画となっています。
設備導入のためには、駐車場の地下に深さ100m、直径17㎝ほどの穴(ボアホール、採熱井と呼びます)を掘り、熱交換用の配管を入れてから穴を埋め戻します。この配管の中に不凍液を循環させることで、地中の熱を採取します。
採取した熱はヒートポンプにおいて、室内の冷暖房を行うために適切な温度に調整されます。
室内の冷暖房を行った後の不凍液は、再度ヒートポンプで地中熱を受け取り、繰り返し配管内を循環しながら冷暖房を行います。
地中熱利用設備を導入することで、以下の効果が期待できます。
外気を利用して熱交換を行った場合、(冷房の場合)30~35℃程度の外気の熱を利用し、室内に送り込む7~10℃ほどの冷媒を作り出さなくてはなりません。 ※室内を28℃程度にするには、それより低温の冷媒・冷風が必要となります。
それに対し、地中熱を利用して熱交換を行った場合、(冷房の場合)15℃~17℃程度の地中の熱を利用し、室内に送り込む7~10℃ほどの冷媒を作り出せばよいため、外気を利用する効率的に冷房を行うことができます。
このように、地中熱を利用すれば、冷暖房の効率を大幅に上昇させることでエネルギー使用量を削減することができ、ランニングコストの低減やCO2排出量の抑制につながります。
エアコンの室外機からの廃熱や、アスファルトからの熱の放出などで、人口が密集する都市の温度が上昇することを「ヒートアイランド現象」といいます。
地中熱を利用した空調では、室内の熱を外気ではなく地中に逃がすため、ヒートアイランド現象を緩和させることができるようになります。
新武道館オープン後に、地中熱利用設備の稼働実績、成果等を掲載します。
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