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更新日:2014年8月15日

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住宅のリフォーム工事のトラブルについて

 ☆ 住宅のリフォーム工事のトラブルを防ぐには ☆

事業者選びは慎重に!!

  住宅リフォーム工事には増築・改築・模様替え・修繕、設備機器の新設や交換・修理・グレードアップなど多様な種類の工事があります。また、既存部分との「とりあい」が発生するなど、リフォームならではの知識、技術が必要となります。

 このようなことから、住宅のリフォーム工事に関して、確かな技術を持ち、信頼できる事業者を選ぶことがなにより大切です。

契約書は必ず締結!!

 小規模なリフォーム工事でも、必ず契約書を取り交わす事が大切です。契約書が無いと、後でトラブルがおきたときに大変です。

 また、打ち合わせ等の記録を作成し、保管しておくことがトラブル防止には有効です。

1 住宅リフォーム工事の特徴

(1) 住宅リフォーム工事ならではの知識、技術が必要です

 リフォーム工事には、小規模なものから大規模なものまでいろいろあります。

 増築や改築などの大規模なリフォーム工事では構造安全上のチェックなどが必要となり、建築士等の技術者が関わる必要があります。

 一方、戸建住宅やマンションの専有部分における模様替え、修繕や設備の修理、交換、新設といった小規模なリフォーム工事であっても、地震への配慮、健康への影響、既存部分との関係等を考慮する必要があるなど、リフォームならではの知識、技術が求められます。

 なお、リフォーム工事の規模等によっては建築確認申請が必要な場合がありますので、詳しくは専門家に相談してください。

 

(2) 住宅リフォームは工事を始めてからでないと分からないことがあります

 仕上げの下地や土台、根太、柱等普段は見えない部分のいたみ具合などは、リフォーム工事を始めてからでないと分からないことがありますので、工事の内容を変更しなければならない場合があります。

 このような場合には、変更に伴う工事費の追加、工期の延長等がトラブルの原因にもなりかねませんので、変更する必要が生じた場合の取扱いなどを工事着手前に事業者と打ち合わせておきましょう。

 

(3) 「既存部分」と「リフォームした部分」との『とりあい』が発生します

 リフォーム工事によって、古い部分と新しく付け加えられた部分が隣り合う、いわゆる『とりあい』が発生します。ここで不具合が生じると、その原因が何なのか判断がつきにくいため、トラブルになりがちです。

 『とりあい』部分での不具合の原因は、(ア)そもそも既存部分に不具合の原因があってリフォーム工事でそれが明らかになる場合、(イ)リフォーム工事が原因で既存部分に不具合が発生してしまう場合、(ウ)リフォーム工事自体に不具合の原因がある場合、などがあり、表面的な不具合の原因をただちに特定できないことも多いと思いますので、写真等により工事の記録を残しておく必要があります。

 

(4) 居住者が住みながらリフォーム工事を進めるのが一般的です

 居住者が住みながらリフォーム工事を進める場合には、(ア)家具の移動をしながら工事を進めなければならない、(イ)日常生活に支障をきたさないよう騒音や振動、ホコリの発生をできるだけ抑えなければならない、(ウ)居住者のプライバシーに配慮する必要がある、(エ)建築材料から放出される化学物質により健康に悪影響を与えないよう十分な配慮が必要である、などの施工上の留意点があるため、工事の進め方について事業者とよく相談しておく必要があります。

 

(5) 廃棄物の正しい処理が求められます

 リフォーム工事では除却した木材やコンクリート、不要な設備機器等の廃棄物(廃材)が出ることが一般的です。これらは決められた手続きに従い処理しなければならず、そのための費用も必要となります。

   

2 住宅リフォーム工事をトラブルなく完成させるには ・ ・ ・

(1) 信頼できるリフォーム事業者を選びましょう

 リフォーム工事の成功は信頼できる事業者の選択にかかっていると言ってよいでしょう。

 事業者についての情報を得るには、例えば(財)住宅リフォーム・紛争処理支援センターのリフォーム支援ネット「リフォネット(外部リンク)」で調べる方法があります。

 その他、事業者の情報を得るには次のような方法が考えられます。

  ・友人、知人、近隣から成功したリフォーム工事の事業者を聞く

  ・リフォーム工事の実例を見る

  ・建築士などの専門家に紹介してもらう

  ・専門事業者の団体に問い合わせる

 

(2) 事前の調査と、それに基づく見積りを依頼しましょう

 リフォームの目的、希望をリフォーム事業者に確実に伝えると同時に、リフォームする住宅を実際に見てもらってから見積書の提出を求めましょう。

 見積書については、どのような前提条件で見積もったかをよく確認しておきましょう。事業者には新築時や前回リフォーム時の図面を提供するなど工事に必要な情報を伝えましょう。

 

(3) 書面で契約を行いましょう

 小規模なリフォーム工事であっても、書面によって工事請負契約を結んでおくことが、双方の権利義務を確実にしておくために重要です。併せて契約書に契約約款、見積書、仕様書等が添付されているか確認してください。

 

(4) 工事内容の変更が必要となった時の扱いを事前に協議しておきましょう

 リフォーム工事を始めてからでないと工事内容を確定できない場合があります。「工事内容変更合意書」を取り交わすことや追加の見積書をもらうことなど、工事内容の変更が必要となった時の扱いを工事が始まる前に事業者とよく話し合っておきましょう。

 

(5) 万一、不具合が生じたときの責任について確認しておきましょう

 契約時に、万一不具合が生じた場合の責任について、約款等にどのように規定されているか、確認しておきましょう。

 

(6) 打ち合わせの記録、工事状況の記録を残しましょう

 事業者と打ち合わせた内容は記録に残しましょう。

 工事内容の変更等についても書面で記録しておきましょう。

 また、リフォーム工事を行う前の状態がどうであったか、工事中や工事後の状態がどうであったかの記録を、写真で残しておくことが大きなトラブルを未然に防ぐ上で有効な場合があります。

 事業者に写真で記録するよう依頼したり、必要に応じて消費者側でも写真を撮っておくことをおすすめします。

(7) 工事完成後は工事内容を確認し、その記録を保管しましょう

 工事完了時には工事内容を事業者とともに現場で確認し、工事完了確認書などを取り交わして保管しましょう。

    

3 住宅リフォーム工事のトラブル事例

 住宅リフォーム工事で起こりがちなトラブルには次のようなものがあります。

 このようなトラブルにならないよう、これまで説明してきた点に十分配慮して事業者選びや契約等を進めてください。

 

【事例1】 隠れていた部分の修理で予想外に工事費が増加、工期も延びてしまった

 床仕上げ変更工事で、既存の仕上げを除却したら、根太が腐っていて工事費、工期に影響

 

【事例2】 リフォーム工事によって既存部分を傷めてしまった

 床暖房をしている部分のリフォーム工事で、床下給湯配管に釘を打って漏水した

 

【事例3】 リフォーム工事そのものに不具合が発生した

 屋根の葺き替え工事を頼んだら、かえって雨漏りが発生してしまった

 

【事例4】 マンションの専有部分工事で、階下の居住者に迷惑をかけてしまった

  カーペットをフローリングに替えたら下階居住者から騒音の苦情が出た

 

【事例5】 マンションの専有部分工事で、共用部分を傷めてしまった

 バルコニーへ給湯器を設置するため、コンクリート壁に穴をあけて、管理組合からクレームが出た

 

【事例6】 マンションの専有部分工事で、共用部分の使用でクレームを受けた

 工事資材を共用廊下に一時保管したら近隣居住者からクレームが発生した 

 

4 万一、不具合が発生してしまったら ・ ・ ・

(1) 不具合に関する記録の作成

 不具合の場所、内容、状況、発見日時等の記録を作成しておきます。

 不具合の状況の写真記録を残しておくのも一つの方法です。

 その上で事業者へ連絡し、一緒に不具合の状況を確認してください。

 

(2) 保証の確認

 保証書や保証約款がある場合には、保証内容を確認してください。

 

(3) 瑕疵等不具合に対する責任

 リフォーム工事の瑕疵等不具合については、保証書や保証約款に定める保証のほか、民法その他の法律上の権利を行使できる場合があります。概要は次のとおりですが、詳しくは専門家にご相談ください。

 1. 瑕疵と瑕疵担保責任について

 請負契約における瑕疵とは、契約で定めた内容通りにできていないとか、社会常識として普通の人が期待する品質、性能が備わっていないことをいいます。

 請負者の瑕疵担保責任とは、請負者(事業者)の仕事の目的物に瑕疵があった場合、請負者(事業者)が負う責任のことをいいます。

 責任の内容としては瑕疵修補、損害賠償、又は契約解除があり、下記のとおりケースによって行使できる権利が変わってきます。

   ア 修補義務

 目的物に瑕疵があった場合には、注文者(消費者)には修補請求権があります。しかし、その瑕疵が重要でなく補修に多額の費用がかかる場合には、補修を求めることができません。損害賠償を請求することになります。

   イ 損害賠償

 注文者(消費者)は補修の代わりに損害賠償を請求する事ができます。なお、補修をしても損害のあるときは、補修に併せて損害賠償の請求ができます。

   ウ 契約解除

 目的物の瑕疵が重大であり、注文者(消費者)は発注した目的を達成できないときは、契約を解除できます。

 但し、「建物やその他の土地の工作物」については、請負契約を解除できませんので注意が必要です。

 

 2. 瑕疵担保責任と保証の違いについて

 一般的に使用されている保証書および保証約款の「保証」とは、不具合の無償補修を行うことであり、アフターサービスを示すようです。

 また、補修対象は、瑕疵担保責任では、引渡時に存した瑕疵が対象となります。これに対して、保証書では、引渡し時の瑕疵であるか否かにかかわらず、保証書に定めた不具合事象がその対象になります。

 保証では瑕疵担保責任とは異なり、金銭による損害賠償は予定していないのが通例です。

 瑕疵担保責任の存続期間については、民法で定められておりますが、保証期間については、保証書に記載されており、請負者(事業者)によって一定ではありません。

 

(4) 事業者との協議、第三者機関への相談

 事業者とよく協議し、その内容を記録しておいてください。また、トラブルに関する相談ができる第三者機関もあります。

 

 【不具合発生時の対応の流れ】

 1. 不具合の記録

   不具合の場所、内容、状況、発見日時等の記録をしておきます

   不具合の状況の写真記録を残しておくのも一つの方法です

  2. 事業者への連絡

   事業者に不具合の発生状況を連絡し、現場確認の日程を調整します

  3. 現場の確認

   事業者と一緒に不具合の状況を確認します

  4. 契約書等の準備

   契約書、保証書等を用意します

  5. 事業者との協議等

   契約書等の書類をもとに事業者と協議します

   

5 相談できる第三者機関

 住宅リフォーム工事で不具合が発生した、事業者とトラブルになったなどについての相談先としては、例えば次のような第三者機関、相談窓口があります。

(1) 栃木県住宅相談所(栃木県 県土整備部 住宅課)

   電話:028-623-2483

   〒320-8501 宇都宮市塙田1-1-20

(2) 栃木県消費生活センター (栃木県庁 本館7F くらし安全安心課内)

   電話:028-625-2227

   〒320-8501 宇都宮市塙田1-1-20

(3) 栃木県弁護士会(外部リンク)

   電話:028-689-9001

   〒320-0845 宇都宮市明保野町1番6号

(4) 社団法人栃木県建築士会(外部リンク)

   電話:028-639-3150

   〒321-0933 宇都宮市簗瀬町1958-1 栃木県建設産業会館1階

(5)  社団法人栃木県建築士事務所協会(外部リンク)

   電話:028-621-3954

   〒320-0032 宇都宮市昭和2-5-26

(6) 財団法人住宅リフォーム・紛争処理支援センター(外部リンク)

   電話:03-3556-5147(相談専用電話)

   〒102-0094 東京都千代田区紀尾井町6-26-3               

                       

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