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更新日:2010年11月30日

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総合型地域スポーツクラブQ&A 運営するにあたって

よくある質問Q&A

問1「クラブマネジャーとはどのようなことをするのですか。」

答1 クラブマネジャーとは、事業体としての総合型地域スポーツクラブ全体のマネジメントを行う立場にある人のことで、会員規模も大きく、複数のスポーツ活動を円滑に行うためには、その存在は欠かせません。役割、能力、知識としては、下記のようなことがあげられます。

1経営のプロフェッショナル

・経営管理(マネジメント)

・マーケティング

・会計(アカウンティング)

・財務(ファイナンス)

・業務の運営能力(オペレーション・マネジメント)

・特定非営利活動法人(NPO)

2地域スポーツのプロデューサー

・スポーツ・プロダクトの理解

・スポーツ施設の管理

・危機管理(リスクマネジメント)

・スポーツ政策

3地域交流の推進者(ファシリテイター)

・接遇管理(ホスピタリティ・マネジメント)

 クラブマネジャーは、クラブの運営管理に関わるあらゆる分野において、専門知識を有することが理想ですが、そのような人材を得ることはまず難しいでしょう。そのようなときには、クラブマネジャーをサポートする人として、各分野において様々な知識や経験、ノウハウや人脈を持った人がいないか、地域に目を向けてみることが大切です。

問2「総合型地域スポーツクラブの運営経費はどのように調達するのですか。」

答2 総合型地域スポーツクラブは、地域住民により自主的に運営されるものです。ですから、その運営経費も基本的に会員の会費で賄うこととなります。

 したがって適切に事業を行っていくためには、ある程度の会員規模が必要であると同時に、事業収入、寄附金収入など多様な資金の確保を図っていくことが必要です。

問3「会員に受益者負担の意識を醸成するためにはどうすればよいでしょうか。」

答3 「クラブ」はもともと「お金や知恵を出し合う」という意味を持っています。しかし、我が国のスポーツ発展の経緯から、スポーツサービスは無料又は廉価で行政から提供されるものという意識を持っている人が多いのも事実です。ですから、クラブが会員である地域住民の会費により自主的に維持、運営されるものであるという基本認識が足りない場合が多いようです。

 クラブ創設期から会員は単なる参加者ではなく、自ら所属するクラブを運営する一員であるという意識を持ってもらう必要があります。つまり、会員はサービスの享受者であると同時に、提供者でもあるということを自覚してもらう必要があります。創設期に経費と無関係に低すぎる会費を設定してしまうことは、かえって永続的なクラブ運営に支障をきたすおそれがありますクラブの運営に見合った収入が得られるように計画し、その中心となる会費について適切な金額を設定しましょう。

問4「会員から適正な会費を得るにはどうすればよいでしょうか。」

答4 「スポーツは、水や空気と同じようにタダ」と考える人は少なくありません。しかし、スポーツクラブが安定的に継続するには財源が必要です。そのためにはクラブ経営に必要な資金を計算 (原価計算) し、適正な会員の確保とともに会費を得ることが必要です。当然ですが、会費は寄附ではなくサービスの対価であり、クラブとしてはそれに見合うだけの付加価値を提供しなければなりません。

 「安かろう悪かろう」の悪循環から脱し、良いサービスを適正な価格で(会費)で提供する仕組みが求められます。一般的に、クラブ経営が行き詰まるケースは「会費の徴収や値上げに対して」ということが少なくありません。会費とサービスとを、常にバランスをとる工夫が必要です。

問5「クラブへの補助金・助成金がなくなった後はどうすればよいのですか。」

答5 これらはあくまで事業に対する補助・助成であって運営費の基本は会費収入・事業収入です。

 そのためにクラブマネージャー・運営スタッフが専任でクラブ経営をしていきます。もちろん会員の皆さんも重要なスタッフの一員です。

 クラブの収入は、会費が中心ですが、その他にも様々な収入源は考えられます。

<受講料>

 講習会等の経費のかかる事業等には、受講料をいただくことが適当かもしれません。

<寄附金・協賛金>

 地域の企業などクラブを理解できる方々から寄付を募ったり、会報紙やイベントチラシへ広告を載せ、広告協賛金をもらうことなどが考えられます。

<委託金・協賛金>

 行政やスポーツ団体が主催する大会や教室等の行事実施について委託を受けたり、市町村から、ソフトも含めスポーツ施設管理運営委託を受けることなどが考えられます。

 このような委託が受けられるように、総合型地域スポーツクラブは、NPO法人(特定非営利法人)格を取得できるようになっています。

問6「総合型地域スポーツクラブを育成することは、民間の商業スポーツクラブと競合することになりませんか。」

答6 総合型地域スポーツクラブは、地域の多様な人々が参加し、様々なスポーツ活動を行うことのできるクラブであり、その運営は会費を主要な財源として自主的・主体的に行われるものです。

 一方、民間の商業スポーツクラブは、対価を得て営業としてスポーツサービスを提供するものです。両者の大きな違いは、第1に、前者は地域住民が主体的に組織し運営するものであることに対して、後者は対価を支払いスポーツサービスを顧客として受け取るという関係です。

 第2に、前者は都市部でも地方でも地域住民の合意が形成されればクラブを創立することができますが、後者は営業として成立するためには、立地が一般的に都市部に限られることがあります。第3に、前者の活動拠点は、学校体育施設や公共スポーツ施設が中心となり、屋外、屋内スポーツ両方のスポーツ活動が可能ですが、後者は都市部という立地上の制約から屋内スポーツが中心となることが挙げられます。

 今後、総合型地域スポーツクラブと民間の商業スポーツクラブがそれぞれの特色を発揮し、また、相互の活動を補完しつつ連携・協力する事が望まれます。例えば、民間の商業スポーツクラブは、総合型地域スポーツクラブに活動の場を提供したり、スポーツ指導者の派遣を行ったりする事が考えられます。

 また、総合型地域スポーツクラブの活動に参加する人たちの中には、時間的な制約からより柔軟な活動時間や、さらにきめ細かいプログラムの提供、指導など高質なスポーツサービスを求める人たちもいるでしょう。こうした場合には、民間の商業スポーツクラブがその活動の場として期待されます。

問7「活動がマンネリ化しないためにはどうすればよいのですか。」

答7 活動のマンネリ化を防ぐ方法として次の二点が考えられます。まず一点目として、魅力的な活動プログラムを作ること。次に、活動の記録と報告書を作成することです。 

 総合型地域スポーツクラブの活動プログラムは、常に会員のニーズに対応したものであること。

 そして、スポーツを「する」 「みる」 「支える」ことをあわせたプログラムが、会員のアイディアから生まれたものが望まれます。また、大切なことは会員のだれもが永続的にクラブライフを楽しめるような活動プログラムであることです。

 そして、会員はもちろん地域との信頼関係を深めるためにも、活動の記録や報告書を作成し情報公開をすることが大切です。

問8「地域の皆さんにクラブを知ってもらうにはどのような方法がありますか。」

答8 情報提供をする上で大切なのは、「目的は何なのか」「何を一番伝えたいか」をあらかじめ明確にし、何を媒体として、それらをいかにわかりやすく伝えるかということです。

 媒体の種類として、会報やパンフレット、リーフレット、インターネットなどがあげられます。

 クラブの目的や特徴、活動内容、入会の方法などを盛り込んだ広報誌を作成したり、ホームページを開設し、リアルタイムでクラブの情報を提供するなど、地域の皆さんに興味を持ってもらえるように積極的な働きかけをしましょう。

 また、スポーツ単独の広報でなく、文化活動と一緒に広報することが大切です。

問9「クラブハウスについて教えてください。」

答9 クラブハウスは、会員や地域の皆さんの社交的活動や交流の場となり、会員のクラブへの帰属意識や一体感を高めるためのシンボルとしても必要です。

 会員の拠点施設として設けられたクラブハウスには、その役割を十分に果たすために、事務室、談話室、会議室、トイレ、シャワー・ロッカー室、用具室、カフェテリア、調理室、託児室、トレーナー室などの設備を確保することが望まれます。しかし、はじめからこれらのすべてを備えるのは難しいことです。

 はじめは、会員窓口となる事務室と会員のコミュニケーションとなる場など、最低限必要と思われるものを確保し、徐々に充実させていくようにしましょう。

問10「総合型地域スポーツクラブを安定的、永続的に運営していくためには、リスクマネジメント(危機管理、危険管理)が必要だと思いますが。」

答10 総合型地域スポーツクラブは、多世代、多様な技能レベル、様々な興味・関心を有する地域の住民が集い、クラブライフを創造していくクラブです。会員が安心してクラブライフを楽しむことのできる環境を整備することもクラブ運営に欠かせません。

 総合型地域スポーツクラブにおいて考えられるリスクは、

  1. 会員自身の過失によるケガや事故
  2. スポーツ指導者等の指導上の過失によるケガや事故
  3. スポーツ活動自身に内在する危険性によると思われるケガや事故
  4. 施設・設備等、活動実施環境の不備によるケガや事故等があります。

 リスクに対処するには、ケガや事故を未然に防止するための方策を検討することが第一です。その基本は、会員個人の安全管理とクラブ自体の安全対策です。会員は定期健康診断などにより、自分の健康状態を十分に把握するとともに、自分自身の技術や体力、そしてその日の体調等に見合った活動を心がけることが重要です。

 クラブにおいては、医療機関とも連携し、救急体制や救急連絡網を整備しましょう。

 また、スポーツ安全保険制度やクラブ活動全体を対象とした保険への加入などをはじめ、事故誘発要因のチェックや安全管理マニュアルの策定も会員が安心して活動を行える環境を整える上では重要です。

問11「広域スポーツセンターとは何をするところですか。」

答11  広域スポーツセンターとは、各都道府県において広域市町村圏内の総合型地域スポーツクラブの創設や運営、活動とともに、圏内におけるスポーツ活動全般について、効率的な支援を行う役割を担うものです。

 地域住民のニーズを踏まえて創設されて個々の総合型地域スポーツクラブが、継続的かつ安定的に運営されるためには、多くの課題があり、個々のクラブだけでは解決できないものも少なくありません。課題解決に向けて、クラブの創設や運営、活動とともに、広域市町村圏内のスポーツ活動全般について、効率的に支援できる広域スポーツセンターの設置が必要となります。

 広域スポーツセンターの主な機能としては

  1. 総合型地域スポーツクラブの創設・育成に関する支援
  2. 総合型地域スポーツクラブのクラブマネージャー・指導者の育成に関する支援
  3. スポーツ情報の整備・提供
  4. 広域圏におけるスポーツ交流大会の開催
  5. 広域圏における競技力向上に関する支援
  6. 広域圏のスポーツ振興に関してスポーツ医・科学面からの支援等が考えられます。

お問い合わせ

スポーツ振興課 生涯スポーツ担当

〒320-8501 宇都宮市塙田1-1-20 県庁舎本館7階

電話番号:028-623-3416

ファックス番号:028-623-3411

Email:sports@pref.tochigi.lg.jp